【伝統工芸品のご紹介】~和蝋燭~

【伝統工芸品のご紹介】~和蝋燭~

【和蝋燭の歴史】

蝋燭が日本に伝わったのは奈良時代(710年~)で、

仏教と共に蜜蝋燭が中国からもたらされたのが始まりと言われています。

現在のように、櫨(はぜ)の実を使った和蝋燭が作られ始めたのは室町時代です。

江戸時代後期から明治時代には、和蝋燭の使用量がピークを迎えました。

しかし、西洋ローソクや電気の急激な普及、雲仙普賢岳(1991年)の噴火で主産地であった長崎県の櫨が

全滅してしまうなど苦境に立たされ、和蝋燭自体のニーズも減ってきているのが現状です。

 

 

【木蝋(櫨)の製造工程】

①芯差し

和紙にい草の髄を巻いた芯を、串に差していく

 

 

②芯を木型に入れる

蝋を流し込む際、温度差で固まらないように木型を適温の湯につけて温めておく

 

 

③蝋を木型に流し込む

芯を入れた木型の中に蝋を流し込み、冷まして固める

 

 

④生地を取り出す

木蝋や植物蝋を流し込んだ状態の蝋燭生地を取り出していく

 

 

⑤清浄生掛けを施す

よく練った上掛け用の蝋を、手で擦り付けていく

 

 

⑥形を整える

蝋燭上部の芯まわりと下部についた余分な蝋を切りとりながら、形を整えていく

 

 

※絵蝋燭の場合、絵付師が模様を描いていく

 

 

【和蝋燭の特徴】

原料が純植物性なので、油煙が少なく、ほんのりとロウの溶けた香りがします。

点火すると、ロウは液体となります。

しかし、その液体は芯に吸い上げられて炎と共に蒸発するので、液だれはほとんどありません。

また、ススが少ないため、汚れた場合でも簡単に拭き取れます。

 

 

 

【和蝋燭と洋ローソクの違い】

和蝋燭と西洋ローソクの大きな違いは、炎の揺れ方です。

一目見れば、和蝋燭と洋ローソクの炎が異なることに気づくでしょう。

和蝋燭の大きくゆらゆらと揺れる炎は、それ自体に意思が宿っているかのような神秘性や情緒を感じます。

揺れ方の違いは、和蝋燭の構造に秘密があります。

中が空洞芯になっている和蝋燭は、空気が蝋燭の中を流れ、その流れによって炎を揺らめかせるのです。

 

和蝋燭:

原料  / 櫨の実(はぜのみ)、木蝋などの植物性

芯   / い草の髄から取れる燈芯

製造方法/ 一本一本手作業で行うので、生産数も限られる

炎   / 芯が太いため、大きく揺らぎ、消えにくい

 

洋ローソク:

原料  / 石油から採れるパラフィン

芯   / 糸

製造方法/ 機械により大量生産可能

炎   / 消えやすい

 

 

 

【櫨の実】

櫨の実が和蝋燭の原料として最適なのは、湯煙が少なく、天然素材のため人体にも優しいからです。

また、風がなくても炎が揺らぐ様が神秘的で趣深いという理由から、和蝋燭の原料として重宝されてきました。

 

 

【1/fのゆらぎ】

人の心や電車の揺れ、小川のせせらぎの音、蛍の光、ヒーリングミュージックなど、

私たちに心地よさを与えてくれるものには、「1/fのゆらぎ」が含まれていると言われています。

灯火を見ていると心がリラックスするのは、この「1/fのゆらぎ」に近い波動を、

和・京蝋燭の炎が出しているためです。

 

※1/fゆらぎとは、パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。

 

 

【豆知識】

和蝋燭の芯は燃え進んでいくうちに黒く炭化したまま残り、後半はかなり炎が大きくなります。

そのため1~2時間くらい燃えたら、芯切バサミ等の道具で芯をつまんで切るのがオススメです。

芯の長さを調節して炎の大きさを加減できるので、より安全に使えます。

※専用の芯切りハサミをご利用ください。

 

動物性・石油系の蝋燭の煤(すす)は、洗剤でないと洗い落とせません。

しかし、和蝋燭の煤は払い落とすことができます。

 

 

 

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