【伝統的工芸品のご紹介】~阿波和紙(徳島県)~

【伝統的工芸品のご紹介】~阿波和紙(徳島県)~

【名称】

阿波和紙

 

 

【阿波和紙の産地】

徳島県の吉野川市、那賀郡那賀町、三好市池田町

 

 

【阿波和紙とは?】

徳島県にある吉野川市、那賀郡那賀町、三好市池田町で製作されている和紙。

手すき和紙は、伝統的な「流しすき」と「溜めすき」という技法を用いて、職人が1枚ずつ丁寧にすいて作っています。

その他、耐水性などを持たせた「加工紙」、藍一色の濃淡のみで柄を作り出していく「藍染和紙」、さまざまな色に染められている「染紙」、ロゴやマークなどを透かしている「透かし入り」、木材パルプなどを混ぜることで異なった風合いを持たせた「すき込み」など多くの種類があります。

 

伝統を守りながら、新しい和紙の開発も積極的に取り組んでおり、ハガキや名刺、コースターなどの多様な製品が作られています。

 

1976年12月、伝統的工芸品に指定されました。

 

 

【阿波和紙の特徴】

「手すきだからこそ表現できる手触り」「天然素材ありのままな生成りの風合い」「水に強く破れにくい紙質」の3つが大きな特徴です。

 

原料となるのは「コウゾ」「ガンピ」「ミツマタ」を精練して取り出した繊維で、他に「タケ」「クワ」なども使われます。

 

 

【阿波和紙の歴史】

阿波和紙の起源は、諸説あります。

平安時代に編さんされた法典『延喜式』には、和紙の主原料であるコウゾ、ガンピで作られた和紙が貢納されていた記録が残されているそうです。

また、朝廷の祭祀担当をしていた集団である阿波忌部が、アサやコウゾの栽培から和紙の製造まで行っていたという記録もあります。

こうした記録から推測すると、遅くとも奈良時代には、和紙の製造がされていたと考えられています。

 

時代は進み1585年頃、初代徳島藩主・蜂須賀家政は、コウゾを保護しました。

また、2代目藩主・至鎮は、農家の副業に紙作りを推奨し、藩の政策として製紙業の発展に力を注いだのです。

その後、専売制の導入などもあり、阿波和紙の名は広く知れ渡るようになりました。

 

大正時代に入り、機械製紙が大量に出回ることになると、阿波和紙の生産量は減少し続けます。

明治44年には222戸あった製造戸数は、昭和3年は40戸まで減少し、現在専業で行っているのは1社のみです。

 

 

【阿波和紙の製作工程】

①原料の煮熟

 

原料となるコウゾは、毎年11~12月頃に収穫します。

コウゾは、外側から「黒皮」「青皮」「白皮」の3層で構成されています。

黒皮をはがしたら、数時間から一晩ほど水に浸けて、柔らかくなった青皮をナイフなどで削り取ります。

その後、黒皮と白皮を乾燥させたら、冷暗所で保管。

 

保管しておいたコウゾを流水に浸し、繊維に付いている黒皮やゴミを取りのぞきます。

最後、アルカリ溶液の中にコウゾを入れて、沸騰させてから2時間ほど煮ます。

指で引っ張ったらちぎれるようになれば、この工程は完了です。

 

②ちり取り

 

煮熟の後、丸一日そのまま放置して蒸らします。

その後、流水に入れてあく抜きをし、繊維ではない物質を取りのぞきます。

次に、水中にカゴを入れたら、丁寧に繊維のちりを取ったら完了です。

 

③打解

 

板の上に束になっている繊維を乗せたら、たたき棒で叩いて、繊維を一本ずつバラバラにしていく工程が「打解」です。

昔は手作業で行っていましたが、現在は専用の機械を用いて行うようになりました。

 

④紙すき

 

紙すきの技法には「流しすき」「溜めすき」の2つがあり、流しすきは以下の手順で行います。

 

・掛け流し(または初水)

「すけた」全面に繊維が広がるように行う作業です。

なるべく素早く行うことで、表面にちりなどが付くのを防ぎます。

 

・調子

繊維を絡み合わせることで、層を作っていく作業です。

最初よりも深めにくみ込んで、すけたを動かして繊維を絡めていきます。

求めている厚さになるまで、繰り返し行います。

くみ込まれる水の重さを減らしながら、バランス良くすけたを動かさなければいけません。

 

・捨て水

最後、表面に残っている水を捨てる作業が「捨て水」です。

紙がすき上がったら、「す」を「けた」から外します。

紙と紙の間に空気が入らないように気をつけながら、紙床板の上に重ねていきます。

紙は何枚も重ねていくので、ズレが生じないように、目安となる定規に合わせて重ねます。

 

⑤圧搾

 

湿ったままの紙を重ねて作った「紙床」は、一晩そのまま置いておき、自然に水分を流します。

その後、残っている水分を取りのぞくために、圧搾機を使って脱水します。

紙の層を傷めないように弱い力から始め、次第に強くしながら、約6時間かけて行います。

できるだけ水分を除くことで、伸縮性がありコシのある紙になります。

なお、水分含有率は、70%ほどです。

 

⑥乾燥

 

圧搾が完了したら、紙は一枚ずつ干し板に張りつけ、天日干しまたは乾燥機を用いて乾かします。

厚い紙を乾燥させる場合、乾燥機を用いると起毛しやすくなります。

また、乾燥させすぎてしまうので、注意して行わなければいけません。

 

乾燥後、紙の用途によって「ドーサ」「柿渋」「こんにゃく」を塗っていきます。

それぞれ、下記効果を目的としています。

 

・ドーサ

滲み防止

 

・柿渋

防虫・防腐・消臭など

 

・こんにゃく

防水など

 

この他、染め作業や必要な加工があれば行います。

 

 

 

 

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